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現場のリアル

トラック専用ナビのすすめ──これからの時代の走り方

どうも、タイガです。

先日の渋滞・通行止め情報の記事で、「ナビの話は後日あらためて1本書きます」と予告しました。今日がその回です。

先に結論を言います。トラック乗りのナビは、乗用車向けの無料アプリじゃだめです。

なぜ乗用車向けナビじゃだめなのか

乗用車向けのナビアプリは、当たり前ですが乗用車が通れる道を案内します。そこには、高さ2.5mのガード下も、大型貨物が時間帯で入れない生活道路も、すれ違いできない狭い道も、全部「通れる道」として入ってる。

でもトラックは違う。車高で引っかかる。車幅で入れない。重量で渡れない橋がある。大型貨物の通行止め規制は、地図の見た目じゃわかりません。

ちびトラちびトラ
たしかに、トラックがガード下で立ち往生しちゃってるニュース、ときどき見ます…。

あれ、他人事じゃないんです。乗用車向けナビに案内されるまま走って、低いガードや狭い道に吸い込まれる。行った先で身動きが取れなくなって、バックで戻るしかない。ガードに接触すれば事故だし、鉄道の橋桁にぶつけたら列車まで止めてしまう。ナビ選びは、それくらい大事な話です。

これからは、ナビ型デジタコの時代

じゃあ何を使うか。俺がまず推したいのは、ナビ一体型の液晶デジタコです。

デジタコ(デジタルタコグラフ)は速度や運転時間を記録する装置ですが、最近は液晶タッチパネルつきで、トラックの車格を考慮したナビまで一体になった機種が各社から出ています。富士通のデジタコなどがその例で、ナビに加えてリアルタイムの動態管理や、AIを使った運転の分析までやってくれる。

これの何がいいかというと、会社の運行管理とつながってることです。事務所は今どこを走ってるかを把握できるし、ドライバーは車格に合ったルートで走れる。災害編で書いた「会社に指示を仰ぐ」も、動態管理があれば会社側が状況を見た上で的確な指示を出せます。記録・ナビ・管理が1台にまとまって、しかも会社と情報を共有できる。会社のトラックにナビ型デジタコがついているなら、まずそれを使いこなすのが一番です。

とらぼとらぼ
ふっふっふ、整理なのだ。個人のスマホは「自分だけのナビ」、ナビ型デジタコは「会社とつながったナビ」なのだ。仕事の道具としては、つながってるほうが強いのだ。

会社になければ、トラック専用ナビアプリ

とはいえ、ナビ型デジタコはまだ全部の会社に入ってるわけじゃない。そういう人の選択肢が、スマホのトラック専用ナビアプリです。

トラック専用ナビは、最初に自分のクルマを登録するところから始まります。例えばトラックカーナビ(NAVITIME)の場合、車高・車幅・長さ・重量、危険物を積んでいるかどうかまで登録できる。すると、全国約10.6万か所の大型貨物通行止めと、約8.6万か所の車両制限(高さ・幅など)を考慮して、自分のクルマが通れる道だけでルートを引いてくれます。時間帯つきの規制にも対応していて、「昼は通れるが夜は入れない道」まで考えてくれる。

それだけじゃない。大型車が停められる駐車場の検索、複数の配送先を効率よく回る順番の提案、パソコンのWeb版で前日にルートを組んでおいてアプリに引き継ぐ──このあたりは、まさに「仕事のナビ」です。

正直に言っておくと、これは有料です。トラックカーナビの場合、プレミアムコースが月額770円(税込)から、年額なら7,800円。上位のプレミアムプラスは月額1,650円です(2026年8月時点)。無料の乗用車向けアプリと比べれば出費ですが、ガード1回ぶつければ修理代も事故処理もこんな額じゃ済みません。通れる道だけ案内してくれる保険だと思えば、俺は安いと思います。

ナビの裏側では、AIが働いてる

最近のナビの進化で面白いのが、裏側のAIです。

ナビタイムの場合、各種ナビサービスから集まる走行ログは1日約1,600万km。地球400周分です。この実走データ(プローブ情報)を分析して、ルート検索や到着予想時刻の精度を上げている。さらにAI渋滞予報では、事故や工事の規制情報、雨や風の天気予報まで考慮して渋滞を予測します。

ちびトラちびトラ
天気まで見て渋滞を予測してるんですか!?

そう。「雨の金曜夕方はこの区間が混む」みたいな、ベテランが経験で覚えてきた感覚を、データで裏づけて先回りしてくれる時代なんです。デジタコ側でも、AIが運転の癖を分析して安全運転に活かす仕組みが進んでる。ナビも運行管理も、裏側はどんどん賢くなっています。

それでも、最後は自分の目

ここまでナビを推してきましたが、最後にひっくり返すようなことを言います。ナビがなんと言おうと、最後は自分の目と標識です。

地図データにも規制情報にも、反映のタイムラグはあります。工事で今日から規制が変わってることもある。「ナビが案内したから」は、狭い道の入口では通用しません。あやしいと思ったら停まって確認する。ナビは判断を助ける道具であって、判断を代わってくれる道具じゃないんです。

そして操作は必ず停車中に。ルート設定は出発前に済ませる。これはどのナビでも変わりません。

タイガのひとこと

道具の進化はありがたい。俺が新人の頃は、分厚い地図帳とにらめっこしながら走ってました。今は車格を入れれば通れる道だけ案内してくれて、AIが渋滞まで予測してくれて、デジタコが会社とつないでくれる。いい時代です。

それでも、道を走るのは人間です。いい道具を使って、浮いた神経を安全に回す。それが道具との正しい付き合い方だと思います。

トラックカーナビは、常設ページ**ドライバーお役立ちリンク集**にも載せてあります。

今日もご安全に。

3人でひとこと

ちびトラちびトラ
デジタコがナビになって、会社ともつながってるなんて知りませんでした!
タイガタイガ
おう。ただし、登録した車格が間違ってたら意味がない。乗るクルマが変わったら設定も見直すことだ。
とらぼとらぼ
えっへん。1日1,600万kmの走行ログがルートを賢くしてるのだ。みんなが走るほどナビが育つ、いい仕組みなのだ。
ちびトラちびトラ
道具は使っても、最後は自分の目と標識! メモしました!

出典